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2023 まちと空き家の学校 実習1 開催レポート

まちと空き家の学校2023 実習1

2023年9月9日、「まちと空き家の学校2023」が開校しました!
午前中の第1回講義の後、昼食をとり、午後は実習1「空き家の現場を見学し、何ができるか考えよう」をテーマに、2箇所3件の空き家を見学しました。今回の空き家は、既に活用している空き家だけでなく、これから空き家を活用しようとしている段階の空き家も見学できました。

 

これから片づけ・活用を行う空き家2棟(活用前、活用準備中)

活用準備中の空き家として借り手の高畑さん・清水さん、活用前の事例として空き家所有者の方にお話しをお伺いしました。
(高畑さん・清水さんのお話)

  • 空き家は区画整理地にあり、長い期間、借りることができる。賃料は固定資産税分程度。
  • 上下水道は通っていない。
  • 敷地は、豊田駅に近く、第二種中高層住居専用地域に属しているため店舗や飲食店としての活用もできるが、どのように活用していくかはまだ未定。
  • 空き家を地域に開放して、何ができるかを見たい。
  • 以前、小学校の授業で空き家の実例として紹介・見学し、子どもたちと活用方法のアイデア出しを行った。
  • 隣の空き地は市の所有であり、自治会が避難地・防災広場として活用する予定。
  • 市への相談や自治会との連携は密に行っている。
  • 空き家の活用による収益をオーナーに還元することで、活動を広め空き家の活用を促進していきたい。
  • 空き家活用のメンバーにPTAに所属している方がいて、子どもを呼び込みなども期待できる。
実習1-1

(活用前の空き家所有者の方のお話)

  • 八王子に住んでいて、電車で自宅を確認するとほっとする。
  • 子どもの時から住んでおり愛着があり、取り壊すことには躊躇していた。外観だけでも残したい気持ちがある。
  • 10年前から空き家で、最初の頃は換気や掃除に来ていたが、だんだんと来れなくなっていた状態だった。ご近所に迷惑をかけるのが心配だった。
  • 市からお話を頂いて、建物が残るなら活用してもらうのも一つの方法かと考えた。
  • 残置物が残っているが、借り手の方が使いやすいように使ってもらうのが一番。捨てるのには勇気がいる。
実習1-2

 

明星地区つながりの家「アムール」(活用中)

活用中の空き家の事例として、程久保にある明星地区つながりの家「アムール」を見学させていただきました。建物の一体となっている空き家(1ルーム)も見学しました。

(中村さんのお話)

  • 誰でも立ち寄れる地域の居場所づくりをしたいと考えていたところ、日野市からこの空き家を紹介され、活用に至る。
  • ふれあいサロンは毎週月・火・木・金曜日の11時~15時までを開いており、誰でも自由に参加可能。イベントは、スタッフの対応が可能であれば他の曜日にも開催している。
  • 空き家の使用は1階と庭、倉庫に限り、2階と地階は立ち入り不可。
  • 家賃や光熱費、設備の改善費等は高齢福祉課が負担している。
  • 自治会との関わりとしては、自治会から助成金を頂いており、会議場所としても使用されている。
    また回覧などでアムールの広報を配布して頂いている。
  • お祭りや高齢者福祉施設等で飲食の出店を行い、地域との連携や活動資金の確保を行っている。
  • 大家さんには年に1~2回、写真やチラシ、手紙等により活動報告をしている。
  • 社協のボランティアセンターとは常に連絡をしており、連携を高めている
  • 明星大学とは、授業(ボランティア実践)やゼミ(ワークショップ等)、サークル活動の場として活用されている。敷地内の菜園は明星大学のサークル(サンフラワー)が運営している。
  • 活動は今後も続ける予定だが、スタッフの高齢化や人数不足によりシフトが埋まらないことがある。
実習1-3

 

受講生のみなさんの感想

受講生のみなさんからは、多くの感想が寄せられました。

  • 活動者の視点だけでなく、オーナーの視点、地域の視点も考える。「空き家」といっても、その状態は様々である。10年空き家にするとああなってしまうのか!というのが素直な感想。
  • 現地、現物を見ながら所有者、周辺地域の人たちとコミュニケーションをとりながら理解することが活用の第一歩と強く感じました。
  • 活動者・地域・所有者それぞれの視点で考えることが大切だということを強く感じました。
  • 自分の思いを地域の人のニーズと掛け合わせてうまく場づくりができたら良いなと思った。
  • 空き家と一言で言っても家の状態もオーナーさんとの契約内容なども、一件一件全く違うのだなと思いました。
  • もともと1人でやるのではなく、仲間と日頃話している中で自然発生的に空き家を活用したいと思ったが、まさに、豊富な人材(さまざまな得意分野を持つ人々)があってこそ活動が動くと感じた。
  • ボランティアさんを集めた任意団体だと資金面、人員面でともに大変だと実感しました
  • みなさんのお話を聞いて、実際に現場も見られたことは大きな刺激になりました。

 

次回は9月30日に講義2を開催予定です!