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まちと空き家の学校 実習2 開催レポート

2022年1月22日、「まちと空き家の学校」、第2回実習を開催しました。

実際に活用されている空き家3軒をお借りして、6つのグループが「お試し利用」を実践しました。12月11日に開催された第2回講座以降、各チームが実際の現地視察や、slackなどを通じての企画検討を積み重ね、「お試し利用」企画を組み立ててきました。当日は、1グループが企画の実践、もう1グループは参加者役に回り、活動者としての視点とともに、参加者(地域やオーナーの視点)を持って、空き家活用を考える場となりました。

【浅川リバーハウス】でお試し利用

浅川リバーハウスでは、1班「お正月あそびの会」、6班「金融リテラシー向上勉強会」を実施しました。

1班は多世代交流を目的として、子供たちに、すごろく、おはじき、折り紙、こまあそびなど昔からの日本のお正月の遊びを体験してもらう企画を立てました。受講生の知人の地域の高齢者の方が先生役として参加、こま回しや折り紙を教えて下さいました。チームメンバーの声かけを通じ、参加者も小学校低学年くらいの子どもたちが集まってくれました。
いろんな遊びを体験してほしいという目的で、スタンプラリーのような形で、遊んだものにはスタンプ、たくさんスタンプが集まるとお菓子がもらえるという工夫もこらしました。

6班は「金融リテラシー向上勉強会」として、日常生活に役立つ金融の基礎知識を紹介する企画を立てました。受講生の一人が講師となり、金利や金融商品をどう考えればよいか、生活の中で役立つ知識などを基本からわかりやすく解説しました。
参加者の皆さんも、「大事だと思っているが、よくわからない」ということが多い金融の知識について、興味津々で聞いていました。

講座の中では、金融庁の「金融リテラシークイズ」なども紹介し、参加者同士でそれぞれの考え方を紹介しあい、交流しながら進める時間もつくりました。クイズを通じ、ふだん考えてないことを発見したという声もありました。

お試し利用をしてみてのふりかえりとして、1班は、お正月あそびというテーマで地域の高齢者や子どもさんに集まっていただいたことはよかったが、子ども対応に追われて、空き家の空間全体の全体をケアする場づくりが弱かったこと。具体的には想定外の動きをする子どもさんへの対応を含め、当日のメンバーの役割分担まできちんと想定できていなかったことなどがあげられました。ただ主催者として実際に体験しなければ得られなかった気づきで、非常に良い経験になったという感想がありました。6班金融講座は、内容はよかったが、公民館で行う講座との違い、空き家を活かすとはどういうことか?もっと身近にアットホームに、一人一人を大切にする感じでいきたいというふりかえりがありました。また「今回は参加者が身内(受講生)だったので、気遣いなどが足りなかった。実際には挨拶や配置、同線などの細かい配慮が必要だと思う」といったふりかえりも共有されました。

【ふれあいサロンアムール】でお試し利用

アムールでは、2班「自慢話2020」、5班「新春包丁研ぎショー」の企画の実践を行いました。

5班の包丁研ぎショーは、受講生Kさんが持参した機械で包丁研ぎをしている間に、お茶を飲んだり話したりしながら交流をするというプログラムです。包丁研ぎ屋さんが減っていることもあり、地域に包丁研ぎのニーズがあるのでは?というのがKさんのお考えです。包丁研ぎを待っている間に、その様子を見学したり、包丁にまつわる話や日野に鍛冶屋があった話、アムールの紹介、新春お勧めレシピ、スパイスティの話など、それぞれのメンバーの得意分野の話題提供をしながら和やかな雰囲気で交流を行うことができました。

2班の「自慢話2022」は、3分間で自分の自慢話を披露して、その後質問タイムを設けて交流を深めるというプログラムです。

最初、自慢話は…という雰囲気でしたが、参加者となった5班のメンバーからの多彩な話題がでてきて、こちらも楽しい場となりました。このプログラムを通じて、それぞれの人となりを知ることができてよかった!という感想がありました。

お試し利用をしてみてのふりかえりとして、これまで頭で考えるだけでは動けてなかったが、今回のような機会があることで、まずは第一歩が踏み出せた、やってみてよかったというという声が多くありました。また、メンバー同士が、企画や準備を通して、または今日のプログラムを通じて知り合うことができ、このメンバーで一緒に何かできるのではというイメージを持つことができたという声もありました。一方で、今回はあくまでもお試し利用ということで、講座受講生同士だからうまくいったのでは?という認識も持たれたようで、これが実際にオープンな場で地域の多様な方と一緒にできるのか、逆に実施してみたからこそ、難しさを感じたという声もありました。

【武藤さんち】でお試し利用

武藤さんちでは、3班による「ーナチュラル素材ーウキウキわくわくプチアート」、4班による「こたつでガムトークーご近所の顔見知りを増やそうー」の企画の実践を行いました。

3班の「プチアート」は、にんじん、大根、ピーマン、おくら、レモンなどいろいろな野菜や果物を利用したスタンプを、参加者に思い思いに押してもらって絵葉書をつくるというワークショップでした。ゆったりとしたJAZZを流す雰囲気づくり(スピーカー持ち込み)、野菜スタンプはメンバーが午前中から集まって準備。さらにそのスタンプを利用して、お部屋を飾るカフェカーテンや、ガーランドも午前中に作成し、部屋を華やかに飾りました。リビングに置いてあったこたつはキッチンに移動し、持ち込んだテーブルの周囲に集まって、立ってスタンプを押してもらうという空間設営や、外に設置する看板や、そこに貼るA3に拡大コピーしたチラシなど、随所に工夫がありました。

 ワークショップの目的として「アート体験の達成感から自己肯定感を高める」ことを目指し、参加者役の4班からは「日常では行えないワークショップ体験が楽しかった」「あらかじめ用意してもらっているのでとても楽しくできた」などの感想が寄せられました。またカフェカーテンやガーランドは、現活用者さんから「置いて帰ってください」とお願いがあり、そのまま武藤さんちに飾らせていただくことになりました。

4班は、ガムトークというワークショップツールを使って、出てきたお題について、参加者が話していくという企画を立てました。こたつを囲み、一人2分で、「名前について」「5年以上前のドラマについて」「方言について」などなど、さまざまなお題についてのトークが繰り広げられました。話し手が少し困ると、すかさず4班のメンバーから合いの手が入り、スムーズに話しが進みます。また話し終わると「ええ話しやあ」というにぎやかな一言で終わり、場が和みました。参加者からは「チームの方が、来場しているお互い顔を合わせるのが初めてのお客さんに対して、サポート、声掛けが上手で楽しく穏やか、和やかな雰囲気の中、楽しむことができた」「意外な話が自分から出てきて面白かった。皆さんの話を聞けたのも楽しかった」などの感想が寄せられました。

ふりかえりとして、どちらの班も、slackやLINEも活用し事前の企画や連絡がうまくいった、という感想があげられました。もっと工夫できた点としては、3班は野菜スタンプのワークショップの運営に集中してしまい、参加者同士の会話(交流)がほとんどなく、やや静かな空間になってしまったのは少し惜しい点でした。メンバーからも「本番(当日)の流れについて、もう少し打合せができるとよかった」という意見がありました。4班は、「外からのぞいてくれた方などに積極的に声掛けすればよかった」というふりかえりがありました。さらに近所で行っていたら参加したいか、という点では、「どんな人が参加しているかわからないので、ちょっとハードルが高い」といった意見も寄せられ、2・5班同様、地域での開催に向けた課題も認識されました。その他、「換気対策もあり、寒かった」「もう少し掃除などもしたかったが、どこまでやっていいのかわからなかった」など、本格利用がこれから開始となる武藤さんちならではの感想も寄せられました。

実際の空き家活用の現場での体験をふまえ、「まちと空き家の学校」では、最終回にて、空き家のシェア活用の提案に向かいます。